闘病ブログ

未来への手紙

再入院、そして

病院生活はなぜか眠たい。ベッドの上で丸くなり、何も考えずまぶたを閉じる。自分が病人だということを認めたくないからかもしれない。 「…申し訳ないのですが、また1ヶ月ほど入院させてください。」「お前がいないと困るんだ、早く治して戻ってこい。」「…

再入院にむけて

二週間ぶりの病院だ。どこかしら病院に向かう足取りが重い。あそこで起こった出来事が私の歩みを鈍らせている。 血液検査を済ませ、医師の診察を受ける。「ひさしぶりですね。体調はどう?」 「会社に復帰した最初の一週間は辛かったですね。でも今は問題な…

37日目の解放

退院だ。携帯電話で119を押したあの瞬間から、戻りたいと思った日常に帰れる。何が欲しい? そう聞かれたら以前なら、お金や高級品を答えたかもしれない。しかし今なら。健康と日常が欲しい。 そう答えられる。 退院の次週になり、今日は会社に出社した。…

内視鏡手術(緊急入院から29〜35日目)

石がとれた。昨日に内視鏡手術が行われたのだ。喉の麻酔や、腹にうごめく不快感がありながらも無事に手術は終わった。 今回の手術は胆管のさらに下、十二指腸近くまで落ちた胆石を摘出するものだ。つまり、救急車を呼ぶ原因となった胆嚢の胆石は残ったままな…

年末に起こったこと(緊急入院から21〜28日目)

手術を受ける事はできなかった。 24日の朝十時に私は倒れたのだ。 突然の寒気は、すぐに歯をふるわせる強い症状へと変わった。 耐えきれずナースコールを押すと、すぐに大勢の看護士と医師が私を囲んだ。そのあたりから私の意識は飛んでしまう。ただ、25…

頭痛(緊急入院から20日)

頭が痛い。飲んでいる薬の副作用だろうか? やはりストレスも溜まっている。辛い。 明後日。 手術まであと2日。

手術の説明(緊急入院から18〜19日目)

手術まであと3日。今朝は朝からCT検査だ。CTが何の略語か分からないが、コンピューターを使って身体の断面図を表示するものなのだろう。前の病院でも似たような検査をしたが、白く巨大な丸い門のようだ。その門に寝そべった身体を足から通されていく。 …

いらだちと焦り(緊急入院から16〜17日目)

手術は12/25(木)に決まった。詳しい検査の結果、幸い癌になってなかったらしい。 それを医師から聞いた時、「まだ生きていいんだ」と安堵した。いるかどうかも分からない神様に、いつの間にかすがっていた自分に気づいた。 この病院から親元の家までは歩いて…

入院と検査(緊急入院から15日目)

12/18(金)。私は再び入院している。今日は朝から病院を訪れた。そして尿検査・採血・心電図・レントゲンを行った。この病院は本当に多くの医師と患者がいるようだ。工場のラインの様に手際よく検査が行われる。 そして私の担当医との始めの診察。どんな人だ…

親元での静養(緊急入院から10〜14日目)

待ちわびた電話が鳴った。Z病院から明日、診察を受け午後から入院可能だと連絡が来たのだ。手術に不安を感じながらも待ち続けていた瞬間が訪れたのだ。 この数日間、親元でゆっくりとした時間を過ごした。数年ぶりとなる両親との生活は、学生時代の懐かしい…

病院生活7〜9日目

この病院の退院の日がやってきた。点滴はもうない。食事も消化に負担が少ない病院食を食べられるようになった。自分では入院前ぐらいの体調に戻れたんではないかと信じている。 流石に9日間もいると、愛着というか住処に近い感覚が病床に沸いていた。自分の…

病院生活5〜6日目

気のせいならば良いが。身体が重くなり、集中力も散漫に感じる。連日、点滴に見下されているからだろうか。空腹という訳ではないのだが、周りの患者が食事を取っているのを見るのが辛い。 午前中に母から連絡が来た。 紹介状を持って向かった病院の受け入れ…

病院生活3〜4日目

することが何もない。身体はいたって健康だ。いや、病人なのだが生活に不自由はない。あえていうならば何も口に出来ない事が辛い。水を飲まなくとも、点滴でトイレに行くんだなぁ、とボーっと考えてしまう。この土日の間、両親に色々と調べてもらった。この…

入院生活2日目

早く目が覚めてしまった。 熱は点滴に入れた薬のおかげで下がったようだ。私はどこにいるんだろう?今や身体の一部となった点滴を引き、私は外に出てみようと思った。4階からエレベーターで下り、外にでてみる。 今は朝の7時、冬の空気は病院で借りた薄い…

入院生活1日目

熱が出た。 38℃を超えているらしい。 私の平熱は35℃台。 風呂なら3℃違えば火傷してしまう。 その朝に私は両親と会社に連絡した。母は昼には必要な物を持って駆けつけてくれるそうだ。いつもは邪険にしていた、親の愛情が弱っている心によく染みる。 担…

緊急入院

あのサイレンが近づいてくる。 少しずつ大きくなる音が、自分を助けに来るためにやって来ると思うと不思議な気持ちになる。私は119の後、少し冷静になった。 上着をかぶり、財布を持ち、靴を履いて玄関で体育座りをして待っていた。「救急車を呼ばれた本…

119

その日も私は会社に向かった。 体重はすでに3キロ落ちている。異常だ。 胃炎と風邪をこじらせると、こうまでなるものだろうか? しかしなぜ薬が効かないんだ。自問しながらも仕事をこなしていった。 本当は早退したかったのだが抜けられない会議があったの…

入院前日まで

腹痛があった次の日もいつも通り出社した。仕事は忙しく、体調も問題ない様だ。 昼に食べたトンカツも少し胃がもたれる程度だ。問題ない。 昨夜の事は食べ物が悪かったんだ。 まぁ風邪かもしれないな。 笑い話がひとつできて良かったよ。そう考え、普通の生…

入院の一週間前

いま思えばもっと早く気づいていれば、と後悔する事が多すぎた。私は23歳の会社員♂だ。毎日の仕事に追われながらも充実した日々を送っていた。しかし入院の一週間前から身体に突然変化が訪れ始めた。仕事帰りの外食中にふと「腹のあたり」が痛む。何だろう…

なぜブログを始めたか?

2008年12月4日。私は人生初の救急車に運ばれ、人生初の入院生活を今も続けています。あまりに突然で、自分の事なのにどこか取り残されたように状況は進行していくのです。このブログを書くことで自分自身でまず整理したい。そして全てが無事に終わったら、の…